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  • #2429
  • 2022.05.29

運動を通して豊かな感性を育む仕組みづくり 〜 NPO法人GRIT BASE 〜 | リアル×ミライプログラム

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長野県安曇野市を中心に、運動教室を通じて豊かな感性を親子で育む、元保育士でNPO法人GRIT BASE (https://gritbase-npo.org/) 代表の中川 菜成さん にお話をうかがい、現在の取り組みと課題、解決に向けた戦略をデザインしていきます。

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<STEP1:インタビュー>

見えているのに手が出せない!保育士を辞めてNPO法人の立ち上げへ

かつてスイミングコーチを経験し、その後保育士となって保育園で子ども達と接してきた中川さん。子どもたちと日常的に触れ合う中で、子どもの生きづらさに気づくことが少なくありませんでした。その異変の原因は親子関係の影響がほとんど。しかし「異変に気づいても介入することは立場上できなかった。」と当時のジレンマを語ります。

「子どもが子どもらしくあってほしい、子どもが健やかに育つ環境を創るのは教育者としての責任だ。」

大人としての使命感を感じ、「外からならできる支援があるのでは。」と勤めていた保育園を辞めることを決心し、NPO法人GRIT BASEを立ち上げます。

幼少期に運動を通じて豊かな感性が育めることを親子に伝えたい

「実は運動は得意な方ではない」と言う中川さん。しかし得意ではないからこそ、“挑戦する心”“できる喜び”、親から“ほめてもらえる喜び”を体験することで、好奇心、探究心、自己肯定感、つまり豊かな感性の大切さを身を以て経験してきました。しかし現代は外遊びの機会は少なくなり、幼少期であっても運動よりも知育に関心の高い親が少なくありません。そこで親子で遊ぶ機会と親向けに子育ての学びを提供する“ASOBIBA”と子どもの運動意欲を高める運動遊びの教室“きっずべーす”を始めます。

共感してくれる人が少ない現実に直面

しかし思うように集客することができません。短期的な成果を求められることや、運動の方法・効果を言葉で説明することの難しさ、などの問題に直面します。安曇野市のこども園向けに運動教室を受託するも、事業基盤・収益基盤共に脆く、また運営スタッフの体制が十分とは言えない中で安定的な事業運営に大きな課題を抱えています。

子ども・親自身がアップデートできる場所を創りたい

中川さんが目指している社会は、親・子それぞれが自分の人生を考え、楽しみながら人生をアップデートし続けられる、そのために親同士や先生、地域で世代間をこえてつながり、のびのびと生きることができる社会。その社会の実現に向けてこれから何をすべきなのでしょうか。

次のステップでは中川さんと共に目指す世界の実現に向けて、フィールド・フロー(株)渋谷 健さん(https://fieldflow.jp/)と共に戦略をデザインしていきます。

<STEP2:戦略デザイン>

戦略デザインのプロセスで見えてきた課題は“多世代の巻き込み”、そして“利用者の増加と安定運営の両立”でした。

運動教室をフラッグシップに、多世代型の親子コミュニティを創造する

これまでは幼少期の子どもを持つ親子を対象にしていましたが、中川さんが本来取り組みたいのは、小中高生も含めた全ての子どもを支える社会の実現。そこで学識者や地域のボランティアの方々の、子どもたちに対する「やりたいけどできない」の想いの受け皿を用意し、そこへ子どもたちに参加してもらう。さらに将来子ども教育に関わる大学生をスタッフとして、加えて潜在的に運動に関心の高いアスリートのセカンドキャリア京成の一環として受け入れ、学びの場を提供する。このコミュニティにより、多くの世代が運動を通じて交流することができるようになります。

企業の協賛を得て運動教室を無償提供化

より多くの参加者を募るために運動教室を“無償化”し、その運営資金を“企業からの協賛”を得ることで持続可能な仕組みを考えました。このコミュニティを企業が支援することには大きなメリットがあります。企業の中には運動を通じて人々が健康になることが、事業継続に貢献する業種、例えば保険業やスポーツチーム、スポーツグッズ販売や清涼飲料水メーカーなどがあります。これらの企業のうち、社会貢献意識の高い企業とタイアップすることで、企業と中川さんの思いをWin-Winの関係で結び、利用者増と安定的な運営を両立することができるのです。

おわりに

運動が苦手なことで豊かな心を育むことができたご自身の経験から、運動教室を通じて子どもの健やかな成長を支援する中川さん。今回の戦略デザインを通して視野が広がり、より本質的で発展的な展望を描くことができました。

キーワード

#リアルxミライ #子ども #運動 #教育

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