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  • #1417
  • 2021.06.13

パートナーとの関係をもっと自由に、人生をもっと豊かに 〜一般社団法人ディアパートナー推進機構 瀧澤理事長 へのインタビュー〜

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「準婚」、つまり法律婚以外の多様なパートナーのあり方の普及、啓発に取り組む、一般社団法人ディアパートナー推進機構 瀧澤理事長 (https://dearpartner.jp/)に、日経ソーシャルビジネスコンテストファイナリストに選出されたディアパートナー事業への想い、そして当事者としての心境について語っていただきました。

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    【この記事のポイント】

  • 準婚とは、同性・異性を含め、事実婚・内縁や入籍しない通い婚など、法律婚以外のパートナーシップ(婚姻に相当する程度の親密な関係)のこと
  • 松本市は同居のLGBTQのパートナーに対し、パートナーシップ宣誓制度を導入
  • 当機構の準婚パートナーシップ宣誓認定サービスでは、居住の自治体に関わらず、別居の通い婚までも認定対象としている
  • 何らかの理由で独身となったシニアだけでなく、若い世代の間にも籍を入れない自由なパートナーシップが注目されている
  • 多様なパートナーシップの形に対する世間からの目が気になる当事者の方は少なく無い
  • 誰もが生き生きと暮らし、個々の個性や能力を発揮できるよう、多様なパートナーシップの普及啓発に取り組む

同居や別居、住んでいる自治体に関わらず、パートナーシップ認定を受けられる準婚パートナーシップ宣誓認定制度

− ディアパートナー事業について、教えてください。

ディアパートナー事業とは、“準婚”に対するパートナーシップ宣誓認定サービスです。準婚とは「事実婚・内縁や同性婚、入籍しない通い婚など、法律婚以外のパートナーシップ(婚姻に相当する程度の親密な関係)」であると、当機構では定義しています。認定されたカップルへは認定証や認定カード、記念品を贈呈しております。

− 長野県松本市で2021年4月1日から県内自治体で最初となる「パートナーシップ宣誓制度」が導入されましたが、この制度との違いは何でしょうか。

松本市で導入された本制度は、対象は同居の性的少数者(LGBTQ)のみを対象としています。宣誓したパートナーには市営住宅の入居や、市立病院での手術の同意などが認められます。このような制度を導入している自治体はまだ105自治体(5月6日時点)程度であり、同居の異性のパートナー(内縁・事実婚・同性)まで認めている自治体に至ってはごく僅か。対する当機構の準婚パートナーシップ宣誓認定制度は公的なメリットは無いもの、どの自治体の居住者対であっても認定を受けられるだけでなく、認定の対象を同性・異性に関わらず同居しているパートナーから別居のLGBTQの方に加え、異性の通い婚まで広げていることです。

− 公的サービスへのメリットが無いにも関わらず、認定を受けるということは、互いの絆を形として残し、確認し合う、ということに意味がある、ということでしょうか?

その通りです。事実、当機構が申請する形で、4月18日を「準婚カップルの絆を確認し合う日」(略称:準婚デー)として登録させていただきました。覚えていてください(笑)。それに加えて、いつか時代が変わり、認定証を持っていることでパートナーの方々にとって役に立つことがあるのではないかと考えています。

当事者として込めるサービスへの想い

− どうして通い婚まで認定を広げようと考えられたのですか?

実は私が今、「通い婚」の当事者です。妻が死別したのち、同じように夫に先立たれた女性と知り合い、籍を入れず同居はしないものの、家族に認めてもらう形で親密な関係を持っています。決して妻を忘れたのではありません。今も毎日線香をあげております。妻のことも、そしてパートナーのこと、そして互いの家族も尊重しながら関係を保っています。パートナーも同様です。

現在独身となったシニア世代が新しいパートナーを求めるようになってきており、パートナーを探す支援を行う民間のサービスがいくつか存在しています。そこには高齢化に伴い、独身シニアが増えてきているのが背景にあります。しかし籍を入れたいと考える割合は男性で35%、女性は25%にどどまることから全体的に見れば、私たちカップルの関係と同様に、籍を入れない関係(通い婚、事実婚など)を求めている人の方が圧倒的に多いのです。

しかし調査検討を進める中で意外な一面を知りました。当初私のようなシニアを対象にしていましたが、実は若い人にもこのようなニーズがあることを知ったのです。現代においてパートナーシップの関係は多様になっており、同性、別居に関わらず、様々な形が受け容れられつつあります。その変化は急激で、コンテストの関係者からは「3年前なら選考されなかった」なんてことを言われました(笑)。

周囲の理解を促して多様のパートナーが暮らしやすい社会へ

− パートナー当事者の関係は多様になっていることは理解できましたが、一般の方の理解はまだまだ追いついていないように感じるのですが、いかがでしょうか。

確かにそう一面はあります。LGBTQの方が役所でパートナーシップの宣誓手続きをする際、諸々の確認のために二人が役所に出向く必要がありますが、その際に人目が気になって躊躇ってしまう、と言う話があります。私の周りでも、通い婚についての話をオープンに話している方はあまりいないですね。ただ多くの人は関心があると思っています。

これからの時代のキーワードは「多様性」です。誰もが生き生きと暮らし、個々の個性や能力を発揮できるように、パートナーシップの形も多様であっていいと思っています。

実際に私は通い婚を通して、生き生きと暮らせるようになり、人生が明るくなりました。これまでの固定概念で苦しんでいる方に、多様なパートナーシップの形を知ってもらい、選択肢の一つとして捉えていただいて、人生が明るくなるお手伝いができれば幸いと感じています。

そのためにもこれから普及啓発活動に力を入れていきます。自治体との連携や、講演会などを通じてこのような思いを積極的に発信し続けることで、多様性を受け容れあえる時代へ、少しずつ変わっていけたらと感じています。

【インタビュアーより】 人はどうしてパートナーを求めるのか。顔の見える、温もりを感じる距離に信頼の置けるパートナーがいるということで、人は安心感を得て、人生を豊かに過ごすことができる。そこには性別や年齢、同居や別居は関係ない。デジタルで多くの人と繋がることができた一方で、特定の人と強い絆で結ばれることの普遍的な欲求は潰え無い。瀧澤理事長の満面の笑顔を前に、人の幸せの意味を改めて気付かされました。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。 (2021.6.10@サザンガク (株)ウィライ 浅田)

キーワード

#準婚 #LGBT #LGBTQ #性的少数者 #独身 #シニア #パートナー #ディアパートナー推進機構

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